特別展「モダン都市の文学誌」みどころ紹介(その3)

みなさん、こんにちは!えどまるです。
今日は七夕、願い事は済みましたか?

たてもの園の特別展「モダン都市の文学誌」も、
たくさんのお客様の来場を心待ちにしているところです。

浅草、銀座と、文学に描かれた町の様子を紹介してきたこのブログも、
3回目を迎えました。今回の特集は新宿。

関東大震災後、東京の郊外には住宅地が拡大します。
そんな中、中央線や山手線が走り、私鉄の始発駅を抱えた新宿は、ターミナル駅としての
役割を担い、西郊への玄関口にふさわしい賑わいを見せるようになったんだって。

この様子を「新宿スケッチ」(昭和4年)で活き活きと写したのが新興芸術派の作家・
龍膽寺雄(りゅうたんじ・ゆう)。こちらは自宅でのスナップ(個人蔵)。

「新宿スケッチ」の冒頭は、大正14年に鉄筋コンクリート造の二階建てとなった
新宿駅の描写で始まります。

 駅の額(ひたい)の大時計、近世ゴシツクのあのコンクリートへ嵌(は)められた時計の文字盤(ダイアル)に、甲虫の様に黒く針が匍(は)つて、それが一と廻りするうちに、二回、――朝と晩とに、規則正しく新宿は、駅にも広場にも街路にも、群集の洪水を溢(あふ)らせる。(「新宿スケッチ」より)
 
龍膽寺は、モダニズム文学の旗手として一躍文壇の寵児となったけれど、
作家としての第一線での活動期間は短く、のち、シャボテンの研究・栽培で
国際的に知られる存在となったユニークな経歴を持っているんだって!

こちらが新宿のコーナ−。

百貨店、映画館、ダンスホールなど、大衆が好んで訪れる様々な施設が建ち並び始めたのが、昭和初期のこの時代。

龍膽寺が文芸部顧問を務めたレビュー劇場ムーラン・ルージュに関わる資料も展示中。
こちらは谷中安規画「街の本 ムーラン・ルージュ」(昭和8年 小野忠重版画館所蔵)

ぜひご来園いただき、今につながる町の活況を、眺めてみてね!
次回は「武蔵野」のコーナーの特集です。

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