農家の三和土(たたき)について知る体験!

みなさん、こんにちは! えどまるです。

今月、江戸東京たてもの園では、園内の建物の補修工事をあちこちでやっています。

今週は、吉野家(農家)の土間をきれいに修復するために、
左官屋さんに来ていただいています。

10日(火)には、職場体験のために、たてもの園に来ていた
中学生のみなさんにも、
土間の三和土(たたき)の作り方を体験してもらいました。

まずは、三和土のもととなる、土(叩き土と呼ばれます)と石灰と水、苦汁(にがり)を一定の配合で混ぜます。

それを叩いて仕上げていくのですが、
まずは、職人さんがお手本を見せてくれました。
タコと呼ばれる、突き固める道具を使います。

端の部分は、コテを使って仕上げます。

さて、やってみましょう。

順番に体験します。

だんだん、固くなってきたら、
表面は、コテを使って仕上げます。

土全体が乾燥したら、完成です。
三和土はこのようにしてできるのですね。

吉野家(農家)の三和土は、現在、乾燥中です

三和土の工程について、いろいろ教えてくださった左官屋さん、
体験にご協力くださった、工務店さん、どうもありがとうございました。

吉野家茅葺き作業 進捗状況その2

もうすぐ足場が撤去されるということなので、今日もお邪魔してきました。
画像は南面の現在の様子です。
途中まで刈り込みが終わっている状況です。
何をしているのかといえば、屋根の厚みを調べているところです。画像の部分で65cmほどでした。


こちらは北面。とてもきれいです。


棟飾りです。神々しささえ感じます。


アップにするとこんな感じです。
この模様はいちょうを模しているそうです。
地域によって形も変わってくるようなのですが、例えば水を意味したものにするなどして家を守る願をかけるそうです。


この道具は雁木と呼ばれるもので、


このように茅を下からたたくようにして、奥に押し込めるものです。

とてもやさしい職人さんでいろんなことを教えてくれました。
最近は若い職人さんも増えているようです。
ほぼ一年中、どこかの屋根に上っているそうです。

吉野家茅葺き替え進捗状況

以前の状態はこんな感じでした。

以前の記事はこちら

そして現在。

大屋根が取り外され、おおかた茅が葺かれてきました。

本日の作業は棟飾りを手掛けていました。
棟飾りは人間の髪型の髷(まげ)に例えられます。髷は髪型のもっとも目立つところで、明治のころまでは男・女、年齢、身分や職業を象徴するものでした。棟飾りは髷と同様に屋根のもっとも目立つ部分で、棟を納める仕組みが装飾化されたものです。棟は風圧を強く受け、破損しやすく雨漏りの原因となるところだけに堅牢に造る必要があります。外観的にも人目につくところから、建主にとっては家の格式や身分をあらわす絶好の部位であり、屋根葺き職人にとっては腕のみせどころでもあったそうです。
(参考:民俗建築大事典 日本民俗建築学会編 柏書房 2001)

今後、棟飾りを仕上げて、上から徐々に茅を刈り上げて屋根を仕上げていくそうです。桜の咲くころにはきれいな茅葺きが完成している予定です。