雨どいがブーム…..

先日、雨どいのない万徳旅館で、
雨どいの素晴らしさを再発見してから、
なんとなく雨どいが気になるえどまるです。

常盤台写真場に足場がかかっているので、
小出邸を上から見ることができました。

小出邸は、木造の陸屋根なので、
雨仕舞が難しい建物なのです。

下から見ると、雨どいはこんな感じについています。

たてもの園のような樹木が多い場所では、
落ち葉がたまって、雨どいが詰まることが多いために
定期的な掃除が重要です。

前川國男邸の雨どいは、外側についています。

田園調布の家(大川邸)の雨どいは、内側についています。

明日からは雨の予報。
雨どいが無事に機能しますように。

いつのまにか20回を越えた

こんにちは。


きれいで、涼しげですね。
これは江戸の伝統工芸「江戸切子」です。

たてもの園では、失われいく歴史的建造物の移築復元や諸行事の再現だけでなく、こうした伝統工芸の実演も毎月行っています。
 
今月は墨田区「江戸切子」の山田真照さんと、


同じく墨田区「錺金具」の塩澤政子さん。
写真を失敗してしまいました。すみません!!

これは作業台と道具。
「錺金具」というのは神輿の飾りで、真鍮板や銅板を鏨(たがね)で叩いて加工して作るものなのですが、その技術を活かして、名刺入れやマグネットなど新しいものにも挑戦しているそうです。
ご自身のホームページもあるので、是非アクセスしてみてください。

さて、今日の建造物紹介は西ゾーンにある「小出邸」です。
 

以前、この庭にある「伏鉢型役物瓦」のご紹介だけしましたが、今日はようやく建物全体です。

「小出邸」は大正12年に、現在の文京区西片に建てられた住宅で、この設計者は堀口捨己という著名な建築家です。オランダの建築を初めて日本に紹介した人物であり、当時のオランダの造形運動であるデ・ステイルの影響がこの「小出邸」にも見られます。絵画でいえばP.モンドリアンのように、抽象的な幾何学形態と空間による芸術表現を実現しようとした、と言えます。

たとえば、

これは1階の寝室の東側の壁面ですが、どうです?
この水平線と垂直線、モンドリアンの「コンポジション」みたいではありませんか?

 
こちらは玄関と1階の食堂。

この住宅最大のみどころはこの応接間です。
 
ああっ、ソファの背もたれが破れてる!これは、当時のものではなく、この応接間に合わせて新たに作ったものなんですが・・・、直さなきゃ。


応接間の吊り棚もなかなかの造形美です。


窓から庭を見た風景。


2階の和室は一転して伝統的な書院造になっていたりなど、外観はふつうの住宅のようにも見えますが、さすが一流の建築家の作品だというのがわかります。

なんか、ソファの破れがショックだったので、今日はこれでお終い。
あんな写真載せなきゃいいのにと、ちょっと後悔しています。